BSACダイビングとはBritishSubAquaClubのことで、英国にあるスキューバダイビングの統括団体です。BSACは1953年にオスカー・グーゲン氏とピーター・スモール氏という2人の英国人ダイバーが、水中活動に興味のある人のための英国初のクラブを作ろうと考えたことがきっかけで設立されました。
彼ら2人はデボン州のダートマスにあるウォーフリート・クリークにある英国初のダイビング・スクールを訪れたことがきっかけで、ダイビングと出会いました。それから10年後、彼らは最初の100人の会員を呼び集めてBSACを設立しました。
BSACの最初の支部はロンドンに設立されました。その後すぐに、マンチェスターやマージーサイド、ブリストルなどにクラブ支部が設立されました。1960年代初めには、初めてダイビングインストラクターの養成を開始しました。1974年、チャールズ皇太子がBSACの会長に就任したことは有名です。そのあと2014年にウィリアム王子が引き継ぎました。サーフィンと並んで、王族はダイビングを好んでいるのです。1990年代半ばに会員数が5万人を超えました。現在1000以上の独立したBSACクラブと300以上のトレーニングセンターをイギリスをはじめ、世界中に有しています。
BSACダイビングには、初心者向けから上級者向けまで、さまざまなコースがあります。まずオーシャン・ダイバーは、ダイビングを始めたい人のためのエントリー・レベル・コースです。ダイビングの経験は問いませんが、12歳以上で200m泳げることが条件です。次にスポーツ・ダイバー・コースでは、基本的なスキューバダイビングのスキルを身につけ、最大35mまで深く潜ることを身に着けます。酸素と窒素を混合した呼吸用ガスを使ったダイビング、視界の悪い場所でのダイビング、ドリフトダイビングなどを体験します。そしてダイブリーダーのは、スキューバダイビングのエキスパートを目指すものです。ダイバーのグループのためにダイビングを計画し、レスキューの状況を管理する方法を学びます。
ダイブリーダーよりもさらにスキルを伸ばしたい、グループダイブマネジメントを学びたいというダイバーのためのアドバンスドダイバーがあります。ダイブリーダー以降、最低20回のダイビングと600分の水中滞在を修了していることが条件となります。ファーストクラスダイバーは最高峰であり、高いレベルの理論的知識、組織的、個人的なダイビングスキルが必要と述べています。達成するのが非常に難しい資格です。